家を建てようと思ったとき気になるのがお金について。大半の費用は住宅ローンでまかなうとはいえ、手付金や諸費用などで少なからず現金も必要になってきます。今の貯蓄で足りるか不安もありますよね。
家を建てるときにかかる費用は、大きく分けて「建物・土地・諸費用」の3つです。それぞれ現金が必要なタイミングや金額を見ていきましょう。手持ちの預貯金が不安な場合の対処法も合わせて解説していきます。
【家を建てる費用1】建物にかかる費用
最初の設計が無料の会社もありますが、その場合は時間をかけずに簡単なプランしか作成できません。そこで最初に1万円前後の設計申込料を預かることで、しっかりと一人ひとりに時間をかけてプランを練れるようにしている会社もあります。もし「やっぱり他社がいい」となった場合は、設計申込料を返金してもらえるケースも多いです。
そのプランを気に入ったら、建物申込料や契約金を支払います。金額の目安としては、10万円前後。しかし会社によっては50〜100万円と比較的大きな契約金がかかることもあるので注意が必要です。この費用は土地の測量や役所調査等に使われます。
建物関係で現金が必要となるのは、通常ここまで。ここから先の工事費は、住宅ローンから支払うのが一般的です。
【家を建てる費用2】土地にかかる費用
土地に関して必要な現金は、契約時の手付金です。目安としては土地購入代金の5〜10％程度。たとえば1,000万円の土地であれば、手付金は50〜100万円程度の計算になります。
これに加えてかかるのが契約時の印紙代。土地の売買契約書に記載された金額によって、印紙代の金額も変わります。
手付金は現金で支払うのが基本です。しかしなるべく手元に現金を残しておきたいという方もいらっしゃるでしょう。その場合は住宅ローンから手付金の分も借りることが可能です。契約時にはいったん現金で支払うことになりますが、住宅ローンの契約が終わったタイミングで手付金の分が手元に戻ってきます。
【家を建てる費用3】それ以外の諸経費
土地と建物以外にかかるのが諸経費です。まず銀行で住宅ローンの契約を結ぶ際に、印紙代として約2万円がかかります。
また地域にもよりますが、地鎮祭の費用として5〜7万円が必要です。内訳としては祈祷料や準備費用などがかかります。
手持ちの現金に不安がある場合は？
「今の貯蓄額に不安がある」「今後の教育費や生活費をなるべく残しておきたい」「家具や引っ越し代に余裕がほしい」など出費を抑えたい方も多いですよね。そんな方がなるべく現金がかからないように家を建てる方法について解説します。
土地の手付金を住宅ローンに組み込む
ここまでご紹介した中で、最も大きな金額になるのは土地の手付金かと思います。これは先述したとおり、住宅ローンから借りて手元に戻すことも可能です。
なお手付金を支払うのは、住宅ローンの融資実行よりも前になります。そのため一度は手付金の分の現金を用意しておかなければなりません。
土地の手付金の額を交渉する
また手付金は土地代×5〜10％が目安と書きましたが、実はこの金額は決まっていません。売主さんから提示された金額を、買主さんが合意すれば成立するものです。解約を避けるために手付金を多めに提示される売主さんもいれば、安く提示される売主さんもいます。
売主さんから提示された手付け金額が相場よりも多すぎる場合は、不動産業者を通して金額の妥当性について話をすることもあるかもしれません。なかなか売れない土地など、手付金を下げてもらえるケースもあります。
ただし、あまり無理な要求をすると、他の方に土地を買われてしまうこともあるので気をつけましょう。ご自身で不動産屋と話すのが難しいという方は、住宅会社に代わりに話してもらうのも一つの手です。
建物の契約金が安い住宅会社を選ぶ
もう一つ金額に大きく差がつくのは、住宅会社との契約金です。10万円くらいと少額ですむ会社もありますが、なかには50〜100万円と金額が大きい会社もあります。気になる場合は「契約金はいくらかかりますか？」と尋ねてみるとよいでしょう。
まとめ
家を建てるのに支払う現金をまとめると、以下のようになります。
- 建物
- ・設計申込料：約1万円
- ・建物申込料：約10万円
- 土地
- ・手付金：土地の価格×5〜10％
- ・印紙代：土地の価格によって異なる
- 諸経費
- ・住宅ローンの印紙代：約2万円
- ・地鎮祭の費用：5〜7万円
お住まいの地域や依頼する住宅会社、購入する土地によっても必要な金額は変わってきます。不安がある場合は住宅会社に「どのくらい現金が必要ですか？」と尋ねてみるとよいでしょう。