関西・東海・岡山でも「高気密・高断熱」は必要?プロが教える快適な家の基準(UA値・C値)
We share essential tips for building a highly airtight home, helping you avoid common pitfalls and costly errors.
失敗しない高気密なお家づくりのヒントをご説明しています。
こんにちは。
最近、住宅情報誌やCMなどで「高気密・高断熱」という言葉をよく耳にしませんか?
「冬暖かそうなイメージはあるけれど、具体的に何がどう違うの?」
「関西や東海、岡山エリアは比較的温暖だから、北海道のようなハイスペックな性能は必要ないのでは?」
そのように思われている方も多いかもしれません。
しかし、結論から申し上げますと、夏の蒸し暑さと冬の底冷えがある関西・東海・岡山エリアで快適に、かつ健康に暮らすためにこそ「高気密・高断熱」は必須の条件なのです。
特に名古屋や岐阜の夏は猛暑ですし、冬は厳しい寒風が吹きます。
また京都・岡山では、盆地特有の寒暖差があります。
今回は、家づくりで後悔しないために絶対に知っておきたい「断熱・気密の基礎知識」から、
壁や窓の具体的なグレード選びまで、専門用語を極力使わずに分かりやすく解説します。
【目次】
1.そもそも「高気密・高断熱」とは?魔法瓶のような家
2.「なんとなく」で選ばない!性能を測る「UA値」と「C値」
3.住んでから実感!高気密・高断熱住宅の3大メリット
4.暖かさの秘密は「壁」と「窓」の構造にあり
5.プロが教える!断熱材と窓のグレードの選び方
6.高気密・高断熱に関するよくある質問(FAQ)
7.まとめ:見えない「性能」こそが、一生の快適さを決める
1. そもそも「高気密・高断熱」とは?魔法瓶のような家
「高気密・高断熱」とは、簡単に言えば「外気の影響を受けにくく、室内の快適な温度を逃さない家」のことです。
- 高断熱(こうだんねつ):
壁や床、天井などに分厚い断熱材を入れ、外の暑さ・寒さをシャットアウトすること。
(ダウンジャケットを着るイメージ) - 高気密(こうきみつ):
家の隙間を極限までなくし、室内の空気が漏れ出ないようにすること。
(ジャケットのファスナーをしっかり閉めるイメージ)
この2つが揃うことで、家全体がまるで「魔法瓶」のような状態になります。
一度エアコンで温めたり冷やしたりした空気が長時間キープされるため
四季の変化が激しい関西・東海・岡山エリアでも、一年中春のような快適さを実現できます。
2. 「なんとなく」で選ばない!性能を測る「UA値」と「C値」
「うちは高気密・高断熱ですよ」という営業トークだけを信じるのは危険です。
実は、これらの性能には明確な「モノサシ(数値)」があります。
家づくりの際は、ぜひこの数値をチェックしてみてください。
① 断熱性能を表す「UA値(ユーエーち)」
「熱がどれくらい逃げやすいか」を表す数値です。
【数値が小さいほど】熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。
大阪・名古屋・岡山などのエリア(6地域)のZEH(ゼッチ)基準である「0.6以下」を目安にすると良いでしょう。
※関西・岐阜県の一部や山間部など、より寒い地域ではさらに高い性能が推奨されます。
② 気密性能を表す「C値(シーち)」
「家にどれくらいの隙間があるか」を表す数値です。
【数値が小さいほど】隙間が少なく、気密性が高いことを意味します。
一般的に「1.0以下」であれば高気密と言われますが、理想を言えば「0.5以下」を目指したいところです。
3. 住んでから実感!高気密・高断熱住宅の3大メリット
性能が良い家は、単に「冬暖かい」だけではありません。
住み始めてから、家計・健康・そして静かさという3つの大きなメリットをもたらしてくれます。
メリット①:光熱費が激減!「家計に優しい」
昔の家は「隙間風」が多く、暖房をつけても熱がどんどん逃げていくため
常にフルパワーでエアコンやストーブを稼働させる必要がありました。
しかし、高気密・高断熱住宅なら、魔法瓶効果で温度が下がりにくいため
エアコンが低負荷運転(アイドリング状態)で済みます。
その結果、冷暖房費を大幅に削減可能。特に電気代が高騰している今、この差は家計に直結します。
メリット②:ヒートショックを防ぐ!「家族を守る」
実は、交通事故で亡くなる方よりも、家の中の温度差による「ヒートショック」で
亡くなる方の方が多いことをご存知でしょうか。
「暖かいリビングから、寒いお風呂場やトイレに行った瞬間、
血管が縮んで心臓発作を起こす」
これがヒートショックです。
高気密・高断熱住宅は、部屋ごとの温度差が極めて少なくなります。
リビングも廊下も脱衣所もほぼ同じ温度。
この環境が、ご高齢の方や小さなお子様の命を守ることに直結するのです。
メリット③:外の音が聞こえない!「驚きの静かさ」
意外と知られていないのが「防音・遮音効果」です。
気密性が高いということは、音の出入り口となる「隙間」がないということ。
さらに断熱材や厚みのある窓ガラスが音を吸収・遮断します。
交通量の多い道路沿いや、近隣の生活音が気になる環境でも
家の中は図書館のような静けさを保つことができます。
4. 暖かさの秘密は「壁」と「窓」の構造にあり
では、どのようにして高い性能を実現するのでしょうか。
重要なのは、熱の出入り口となる「壁」と「窓」の構造です。
壁の断熱:「内断熱」と「外断熱」
壁の断熱方法には大きく2種類あります。
■ 内断熱(充填断熱)
柱と柱の間に断熱材を詰め込む、日本で最も一般的な工法。
コストパフォーマンスが高く、狭小地でも施工しやすいのが特徴です。
■ 外断熱(外張り断熱)
柱の外側から家全体を断熱材ですっぽりと覆う工法。柱などの構造材も断熱材の内側に入るため、外気の影響を受けにくく、壁体内結露のリスクをさらに下げることができます。
どちらが良い・悪いではなく、それぞれの特徴を理解し、予算や目指す性能に合わせて選ぶことが大切です。
窓の断熱:熱の逃げ道「開口部」を塞ぐ
実は、冬に家から逃げる熱の約50%、夏に入ってくる熱の約70%は「窓」からだと言われています。
いくら壁を分厚くしても、窓が薄いままだと意味がありません。
冬場、窓際に行くとヒヤッとする「コールドドラフト現象」や、
カビの原因となる「結露」を防ぐためにも、窓のグレードアップは費用対効果が非常に高い投資です。
5. プロが教える!断熱材と窓のグレードの選び方
弊社では、お客様のご予算やご要望に合わせて、最適なグレードをご提案しています。
ここでは代表的な仕様の違いをご紹介します。
断熱材のグレード比較
| グレード | 工法・特徴 | メリット |
|---|---|---|
| スタンダード (吹き付け断熱) |
内断熱(アクアフォーム等) 現場で発泡する泡状の断熱材を隙間なく吹き付ける工法。 |
・隙間ができにくく気密性が高い ・コストパフォーマンスが良い ・環境負荷が低い |
| ハイグレード (W断熱・ゼロエネ2) |
付加断熱(内断熱+外断熱) 柱の内側と外側の両方に断熱材を施工するダブル構造。 |
・最高レベルの断熱性能 ・外気の影響をほぼ受けない ・結露リスクが極めて低い |
窓のグレード比較(YKK AP製品例)
窓選びで最も重要なのは「サッシ(枠)の素材」です。
一般的な「アルミ」は熱を伝えやすいため結露の原因になります。一方で「樹脂(プラスチック)」は、アルミの約1,000倍も熱を伝えにくい性質があります。
| 商品名 | 仕様 | おすすめポイント |
|---|---|---|
| YKK エピソードⅡ (アルミ樹脂複合) |
室外側はアルミ、室内側は樹脂のハイブリッド構造。 複層(ペア)ガラス。 |
コストを抑えつつ、基本的な断熱・防露性能を確保したい方に。 |
| YKK APW330 (オール樹脂) |
フレーム全てが樹脂製。 ガラスの間にアルゴンガス(断熱ガス)を封入。 |
★弊社標準推奨 結露防止効果が非常に高い。関西・東海・岡山の気候に最もバランスが良い製品。 |
| YKK APW430 (トリプルガラス) |
世界トップクラスの断熱性能。 トリプル(3層)ガラス+オール樹脂サッシ。 |
北海道レベルの断熱性。 岐阜の寒冷地や、高い防音性が欲しい部屋にも最適。 |
6. 高気密・高断熱に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 高気密だと、空気がこもって息苦しくなりませんか?
A. ご安心ください。むしろ計画的な換気で空気は綺麗になります。
現代の住宅には「24時間換気システム」の設置が義務付けられています。
隙間だらけの家(低気密)は、換気扇を回しても予期せぬ隙間から
空気が漏れて換気効率が悪いのですが、高気密住宅は「入る場所(給気口)」と
「出る場所(排気口)」が明確なので、新鮮な空気が家全体を効率よく循環します。
Q2. 初期費用が高くなっても元は取れますか?
A. 長い目で見れば、十分元が取れる投資です。
毎月の光熱費が数千円〜1万円安くなると仮定すると、35年のローン期間で数百万円の差が出ます。
さらに、ヒートショックなどの健康リスクを回避できることや、
結露によるカビ・腐食を防いで家の寿命が延びることを考慮すれば、高性能住宅は経済的にも賢い選択です。
Q3. 夏の暑さ対策にもなりますか?
A. もちろんです。断熱は「保冷」にも役立ちます。
魔法瓶が冷たいお茶を冷たいままキープできるように、高断熱住宅は夏の外気の熱侵入を防ぎ、
一度冷やした室内の空気を逃がしません。
特に屋根や窓の断熱を強化することで、2階がサウナのようになる現象を防ぎ
名古屋や大阪の熱帯夜でも快適に眠ることができます。
7. まとめ:見えない「性能」こそが、一生の快適さを決める
キッチンやお風呂のグレードは後からリフォームで変えられます。
しかし、壁の中の断熱材や窓の性能は、家を建ててからでは簡単には変えられません。
高気密・高断熱住宅は、ただ「冬温かい」だけの家ではありません。
お財布にも、家族の健康にも、そして家の寿命にも優しい、賢い家づくりの選択肢です。
これから家を建てる方は、ぜひ住宅会社の担当者にこう聞いてみてください。
「この家の断熱性能(UA値)はどれくらいですか?」
「気密測定(C値の測定)は行っていますか?」
この質問に自信を持って答えられる会社こそが、あなたの快適な暮らしを実現してくれるパートナーとなるはずです。
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