三階建て

3階建て住宅のメリット・デメリット

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3階建ての家にはメリット・デメリット両方あるため、知らずに建てると後悔してしまう可能性はあります。しかし事前に把握して対策すれば、暮らしやすい3階建てをつくるのは難しくありません。

今回は3階建てのメリット・デメリットを詳しく掘り下げ、後悔を防ぐ取り組み方のポイントを紹介します。

 

 

3階建て住宅のメリット

 

メリット①狭い敷地を有効活用できる

狭い土地であっても3階建てであれば建物を上に伸ばせるため、その分床面積を確保できます。2階建てよりフロア数も多くつくることができ、プライベートな空間が作りやすいのもポイント。テラスや屋上までスペースとして活用することも可能です。

予算の関係で広い土地を購入するのが難しい方にもおすすめです。

 

メリット②階数ごとに使い方を分けることができる

3階建ては、各階で独立した使い方ができるのも特徴です。例えば、1階は店舗や事務所、2・3階は居住空間とする併用住宅。1階をビルトインガレージにし、2・3階を居住空間とするガレージハウス。1階を親世帯、2・3階を子世帯の二世帯住宅など階数ごとに使い方を分けることができます。

各フロアを上手に分けることで家族それぞれの個室だけではなく、「収納」や「趣味」のスペースを設けることも比較的簡単にできます。

 

メリット③眺望や採光を確保しやすい

建物が密集しているエリアでは眺望や採光を確保しにくいですが、3階建てにすることで他の住宅よりも背が高くなる分、他の住宅に遮られず眺望・採光を確保しやすくなります。眺望や採光は住宅の開放感にも影響するため、開放的な住宅を建てたい方にもおすすめです。

 

メリット④耐震や水害などの災害時も安心

3階建ての場合は、2階建て以下の木造住宅では不要とされる構造計算が義務付けられています。「構造計算書」によって、積載荷重や積雪、風、地震の揺れなどへの負担に対して十分に安全であることが確認されます。

万が一の時には、水害などの対策にもなります。洪水や大雨による水害が発生し、浸水被害に遭ったとしても、高い位置に生活空間が確保できることは大きな安心に繋がります。

 

メリット⑤土地の購入費用や税金を抑えることができる

3階建て間取りは、縦に床面積を取るので平屋や2階建てほど土地の広さにこだわる必要がないかもしれません。土地の購入費用を抑えられる狭小地や変形地も活用できます。

また、毎年課税される固定資産税や都市計画税などの税金を抑えることができることもメリットです。さらに、掃除やメンテナンスの面でも負担が少なくなります。

 

 

3階建て住宅のデメリット

 

デメリット①建築コストが高くなる

建物形状や設計プランにもよりますが、一般的に3階建て住宅は、2階建てを選ぶよりも建物の本体価格が割高になる傾向にあります。

また、平屋や2階建てと比べて重量があるため、構造計算や土地調査が必須になります。調査の結果、地盤改良が必要と認められた場合には、50~100万円程度のコスト負担を考えておく必要があります。

 

デメリット②上下階の移動に負担がかかる

3階建て以上の住宅は、階段が増えるため上下階の移動に負担がかかります。老後はさらに身体的な負担が大きくなることを頭に入れておきましょう。

老後の生活も視野に入れて、主寝室を1階に配置し、3階部分はお子様が小さいうちは子ども部屋として活用、将来的には収納として活用するなど、先々まで見据えた間取りを計画することが大切です。

 

デメリット③動線が複雑になりやすい

3階建ては、階段の上り下りをできる限り少なくするよう動線を考慮して計画することがポイントです。考える順番として、まずは家族の集まる空間リビングをどこに配置するか。それを中心に動線を考えて空間を配置しましょう。

また、家事動線も重要です。例えば、洗濯の家事なら1階で洗濯をし、終わったら洗濯物の入った洗濯カゴを持って2階へ上がりベランダで干す。干し終わったら洗濯カゴを戻しに1階へ。さらに、お布団を干す場合は、3階へ上がり3階のベランダでお布団を干す。

このような間取りだと家事の負担が増えてしまいます。できるだけ家事動線がシンプルになるように、キッチンや水まわりは同じフロアにまとめる工夫が必要です。

 

デメリット④フロアごとに温度差が発生しやすい

3階建てでは、フロアごとに温度差が発生しやすくなります。冷暖房効率を上げるために、性能の高い断熱材やサッシを採用したり、全館空調システムを取り入れたりするのがおすすめです。

また、3階建て住宅の高さを活かして吹き抜けを作る際には、シーリングファンを設置して、空気が循環するような仕組みを整えましょう。

 

デメリット⑤メンテナンス費用が高くなる

3階建ては、高さがあるため外装のメンテナンスの難易度が上がります。通常、外装をメンテナンスする場合は、足場を組み、塗装や補修工事を行いますが、足場の設置や材料費などは、階層が増えるごとに高くなるものです。

汚れが目立ちにくかったり、防汚性に優れた材料を選ぶことでメンテナンス性はかなり良くなります。設計時にハウスメーカーとよく相談しておきましょう。

 

 

3階建て住宅にはメリットも多くありますが、一方でデメリットがあるのも確かです。

3階建て住宅を建てる場合は、将来的な生活も踏まえて実績が豊富な住宅会社に相談しながら進めましょう。