三階建て

3階建て住宅は割高になる?費用を抑えるアイデアや注意点を解説

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3階建て住宅は、限られた敷地内でも広い居住面積を確保できます。特に土地価格が高い都心部で人気です。ただし、建築コストが割高になる傾向があるため、土地の値段と建築費用などを踏まえて慎重に判断することが大切です。

この記事では、3階建て住宅が割高になる理由や費用を抑えるためのアイデアなどをご紹介します。

 

 

◆3階建て住宅が割高になる理由

3階建ての住宅は、狭小地など土地面積が限られる場合に間取りを工夫して建てられる場合が多いです。ただし、同じ延床面積を確保することを想定すると、3階建ての建築費用は2階建てよりも高くなることもあります。その理由は、主に5つあります。

 

①構造計算が必要

「構造計算」とは、安全性・機能性・経済性を考慮したうえで、構造上適切な計画であるかどうかを算定する作業を指します。具体的には許容応力度等計算、保有水平耐力計算、限界耐力計算などの方式が挙げられます。一般的な木造2階建てでは構造計算が免除される一方、鉄筋コンクリート造の2階建てや木造3階建てでは構造計算書の提出が義務付けられています。

構造計算書作成の際は、専門の設計士が建物の安全性や機能性、経済性を考慮して構造設計を立てますが、この計算自体に費用が発生します。そのため、3階建てでは、構造の種類にかかわらず構造計算分のコストを見込んでおく必要があるのです。

 

②地盤改良費がかかる場合がある

建物は重量が重くなるほどに安定した地盤が必要になります。3階建ては2階建てよりも重量があるため、地盤調査の結果、建物の支える力が不足している場合は、地盤が耐えられるように地盤を改良したり、強固な層まで杭を伸ばす工事が追加で必要となります。

2階建て以下の住宅でも地盤調査は行いますが、3階建て住宅の場合は構造計算の段階で地盤の強度も確認する必要があるため、地盤調査は必須です。

 

外壁施工用の足場の面積が大きくなる

外壁を施工するためには、外壁の施工業者が作業するための足場が必要です。2階建てであれば、2階から屋上に達するまでの高さの足場があれば十分ですが、3階建ての場合はより高い位置まで足場を立てる必要があります。足場の面積や施工単価が上がるため、足場工事の総額が増えることになります。

 

重量を支えるため基礎・構造材が高くなる

3階建ての建物を支えるために、太い基礎や構造材が必要になる可能性があります。2階建ての家と3階建ての家とでは、ワンフロアだけ柱や壁の量が多くなるため、建物は単純に1.5倍の重量になります。重くなった分の荷重を支えるための基礎や構造材が必要になるので、材料費が増加する場合があります。

 

また、都市部では駐車場を確保するために、1階部分をビルトインガレージにするケースもあります。シャッターの設置や車の出入りのための大きな開口をつくるため、その周囲の部材を強固なものにする必要があるなど、費用が増加する要因となります。

 

⑤耐火・防火関連規定の適用が増える

耐火・防火関連規定の適用も増えるため、2階建てでは必要のない仕様や設備が必要となるケースがあり、その分のコストも発生します。

 

 

3階建て住宅の費用を抑えるポイント

3階建て住宅の建築費用を抑える方法として、下記のようなポイントがあります。

 

・購入する土地の面積をコンパクトにする

・建物の床面積をコンパクトにする

・軟弱地盤を避けて土地を購入する

・RC・鉄骨を使わず、構造は木造で

・外観は凹凸のないシンプルな形に

・間取りもワンフロアでシンプルに

・水回りは1箇所にまとめる

・リーズナブルな仕上材を利用する

・資材を搬入しやすい土地を購入する

・床下や小屋裏も有効に活用する

 

最も効果が高い対策はコンパクトな土地を選択することです。特に都市部では、土地をコンパクトにして建物を上に伸ばす方が坪単価が抑えられるので、価格面でのメリットは大きいと言えるでしょう。場合によっては地下や屋上もつくるなど縦の空間を有効活用することで、限られた面積を最大限利用できます。

 

また、デザインをシンプルにする方法も有効です。デザイン性が高くなるほど建築の工程が複雑で工期が長くなるため、その分費用もかかります。凹凸の少ない箱形の設計なら、費用を抑えることができます。ほかにも、水回りの配置をまとめたり、設備のグレードを上げすぎたりしないなどの工夫も効果的です。優先順位をあらかじめ決めたうえでコストダウンできる部分について検討しましょう。

 

なお、工法や資材の単価の違いから、鉄骨のほうが木造よりも費用が高くなります。木造でも構造計算によって強度が十分だと確認できれば、鉄骨でなくても構造上の心配はないでしょう。耐震性の優れた木材を使用し、安定した地盤の土地に建てる場合は、費用を抑えるために木造を選ぶのもポイントです。

 

 

狭小地では住居スペースを確保できるというメリットがある3階建て住宅ですが、2階建て住宅にはない費用が発生するため、価格を抑えたい人は注意が必要です。