建て替え

戸建ての建て替えにはどんな費用がかかる?

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古い家を取り壊して新しい家を建てるとなると、新築の場合よりも費用が多くかかることは言うまでもありません。

新築する時よりもしっかりとお金の計画を立てておくことが大切です。

 

 

建て替えの流れ

建て替えとは『既に建築されている建物を解体・撤去し、新たに住宅を建築すること』を指します。今住んでいる家を解体して新しい家を建てる以外にも、古家付きの土地を購入して解体後に新しい家を建てることも「建て替え」に含まれます。古家付きの土地は近隣の更地相場より安く販売されていることがありますが、別途解体工事費が発生することを考慮しておく必要があります。

 

〈建て替えの流れ〉

STEP1. 家を建て替える計画を立てる

STEP2. ハウスメーカーを選定する

STEP3. 設計プランの打ち合わせ・見積り

STEP4. 建築請負契約を結ぶ

STEP5. ローンの本審査申し込み

STEP6. 仮住まいに引っ越しをする

STEP7. 解体工事開始

STEP8. 地盤調査(地盤改良工事)

STEP9. 建て替え工事開始

STEP10. 引き渡し・登記手続き~引っ越し

 

 

家の建て替えにかかる費用①工事費用

戸建ての建て替えには、建築費用だけでなく、さまざまな費用がかかります。

 

【1】解体工事費

一戸建てを建て替える際は基本的に、既存の建物を解体し、更地にすることから始まります。解体工事にかかる費用は建物の構造やサイズによって異なりますが、木造の場合は1坪あたり3~5万円程度、鉄骨造の場合は5~7万円が目安、鉄筋コンクリート造であればさらに費用がかさみます。隣家が近く配慮が必要な場合や廃材の運搬が難しい立地など、敷地条件によりプラスで費用が発生する可能性も視野に入れておきましょう。

 

【2】敷地調査費

一戸建てを建てるにあたり、新築する場合も建て替える場合も敷地調査が必要です。測量により敷地の正確な形状や高低差などを把握することができます。土地の売買や分筆などのために境界線を確定する際は「確定測量」が必要ですが、建て替え時には一般的に、やや簡易的な「現況測量」をおこないます。

あわせて、地盤が建物を支えるのに十分な強度があるか調べる「地盤調査」も必要です。敷地に問題があった場合は、建物の基礎を作る地盤を補強するための地盤改良工事が必要です。

 

【3】建築費

新しい家を建てる費用は、家の広さはもちろん、木造か鉄骨造かといった家の構造や使用する建材、設備のグレードなどによって異なります。また、他にも電気・ガス・水道といったインフラの引き込み工事費や外構工事費、建築現場の安全対策費、エアコン設置費などもかかります。

建築会社によっては、プラン作成に際し、測量費用、地盤調査・地盤改良工事費用、設計費用が発生する場合もあります。

 

 

家の建て替えにかかる費用②諸費用

 

【4】印紙税

印紙税とは、契約書などの課税文書に課せられる税金で、建て替えの場合は、建築工事の契約時に交わす「工事請負契約書」や住宅ローン契約に必要な「金銭消費貸借契約書」で必要です。金額は契約金額により異なり、その額分の収入印紙を貼付して納税します。

 

【5】登録免許税

登録免許税は、不動産の登記手続きを法務局で行う際に納める税金です。建て替えをする際に必要となる登記手続きには、下記のようなものがあります。

 

建物滅失登記・・・既存の建物を取り壊してから1ヵ月以内に行い、登記簿謄本に記載する必要があります。

建物表題登記・・・建て替えが完了後1ヵ月以内に行う。

抵当権設定登記・・・住宅ローンの借り入れ時に行う。

抵当権抹消登記・・・住宅ローン完済時に申請が必要。

 

【6】不動産取得税

不動産の取得時には60日以内に「不動産取得税」を申告する必要があります。税額は取得した不動産評価額(課税標準額)の4%が基本です。

なお、「居住用もしくはセカンドハウス用であること」「課税面積が50平方メートル以上、240平方メートル以下であること」「新耐震基準に適合していると証明できること」の全ての要件を満たせば、税負担を大幅に軽減できます。

 

【7】住宅ローン関連費用

住宅ローン契約時には、事務手数料や保証料がかかります。住宅ローンにかかる手数料などは金融機関によって大きく違うため、事前にそれぞれの金融機関を比較して調べておくことが大切です。

 

【8】火災保険・地震保険料

新しく建てた家の火災保険や地震保険の費用も必要です。家の大きさや構造、補償される額によって保険料は変わってきます。住宅ローンを組む場合は、一定額以上の保険を必ずかけなければなりません。

 

【9】引越し・仮住まい費用

今の家を建て替える場合、仮住まいへの引越しと、そこから新築住宅への引越しとの2回分が必要です。また、建て替え工事期間分の仮住まいにかかる家賃が必要です。

 

【10】地鎮祭、上棟式の費用

神主さんやお坊さんに支払う謝礼、地鎮祭で使うお供え物の費用、上棟式に行う棟上げ式に必要な飲食代など

 

 

◆建て替え費用を節約するポイント

建て替えには高額な費用が必要ですが、下記のポイントを意識することで費用を抑えることができます。

 

  • 解体工事と建築工事をまとめて依頼する

解体工事と建築工事とをワンストップで依頼することで費用を節約できます。何かトラブルがあった場合でも素早く適切に対処してもらうことができ、また解体費用もまとめて住宅ローンを利用できます。

 

  • シンプルな形や間取りの家にする

複雑な形の家や間取りだと、どうしても建築費用がかさんでしまいます。建築費用を安く抑えたいのであれば、できるだけシンプルな形の家や間取りにすると良いでしょう。

屋根や壁などのつなぎ目が少ない方が、建築費用が抑えられるだけでなく、メンテナンスや修繕もしやすいという点からもおすすめです。

 

  • 仮住まい費用を抑える

仮住まいの費用も、建て替えの際にかかる費用の中では高額です。賃料の安い物件を探し、仮住まいの費用もできるだけ抑える工夫をしましょう。荷物をすべて仮住まいに入れるのではなく、トランクルームなどを借りるのもポイントです。

 

 

建て替えには建築工事以外にもさまざまなお金がかかります。余裕を持った資金計画を立てて、後悔のない建て替えができるようにしましょう。