家づくり

注文住宅でおすすめの間取りは?決め方のポイントや注意点

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間取りを自由に決められるのが注文住宅の醍醐味ですが、気に入った間取りにしたつもりでも、住み始めてから問題点が判明することもあります。

理想の間取りを実現するためには、決め方のポイントがあります。注文住宅の間取りの決め方やポイントをしっかりと理解しておくことで、長く快適な暮らしを実現しやすくなるでしょう。

本コラムでは、後悔のない注文住宅を建てるためのおすすめの間取りや決め方のポイントなどをご紹介します!

 

◆間取りを決める前に必ずやるべきこと

注文住宅の間取りを決める前に必ずやっておきたいことがあります。

・建ぺい率・容積率・斜線制限を理解しておく

土地はエリアごとに使用できる用途(用途地域)が決まっており、建てられる住宅の建ぺい率・容積率が定められています。

 

建ぺい率とは、「敷地面積に対して建物を何%まで建てられるか」を数値で示したものです。建ぺい率が低く設定されているエリアでは、敷地いっぱいに建物を建てることができません。

容積率は、「敷地面積に対して延床面積を何%まで取れるか」を示しています。容積率が低いエリアでは、延床面積が大きくなる3階建て以上の建物は建てづらくなることがあります。

また、斜線制限や高さ制限にも注意が必要です。斜線制限とは特定の場所から引かれた斜線上に建物が重ならないように高さを調整する決まりです。これらは、いずれも周辺の日当たりや景観を守るために定められています。

 

・外構や隣家との関係を確認する

駐車場の数や位置、庭の広さ、玄関までのアプローチの形状などによっても間取りはある程度制限されます。

また、隣家との境界線近くに部屋を作る場合は、生活音や匂い、視線などお互いのプライバシーを守るための配慮が必要です。

 

・家族全員の意見を聞いておく

住む人全員の意見を尊重しながら家づくりを進めることが大切です。予算や敷地面積などの都合によって全員の意見を反映できなかったとしても、事前に意見を聞き住宅会社に要望として伝えることで、それぞれの満足度が高い家づくりになります。

 

 

◆注文住宅の間取りを決める手順とポイント

ここでは、注文住宅で後悔しないための間取りを決める手順とポイントをご紹介します。

 

【手順1】部屋数・こだわりを決める

まず、リビングやキッチンなどの共有スペース以外に、寝室や子ども部屋などの個室を何部屋作るかを考えます。将来的に家族が増える可能性や子どもの成長過程や独立後の使い道も見越して、何十年と住んでも使いやすい間取りにしましょう。

 

【手順2】間取り図を集める

工務店やハウスメーカーが紹介している間取りやSNSなどを活用して、気になる間取りを集めましょう。いくつか集めていると、共通点や気づきが見えてくると思いますので、それらをまとめておくと進めやすくなります。

 

【手順3】動線と配置を考える

間取りを決めるときは、動線と部屋の配置にも注意が必要です。

・駐車場や玄関から洗面、キッチン、リビングまで行きやすいか

・家事を行うキッチンと洗面室、ランドリーは移動がしやすいか

・家族が顔を合わせやすい配置か

・家族が行き交う動線が混雑しないか

・来客時も家族のプライバシーが守れるか

など、家族のライフスタイルに合わせて、それぞれが快適でスムーズに暮らせる間取りを考えましょう。

 

【手順4】収納・コンセントの数や位置を決める

収納やコンセントも快適な暮らしには欠かせない要素です。収納やコンセントの位置や数を決めるために大切なのは、それぞれの部屋の使い方を明確にすることです。

まずは、「誰が・いつ・どのように使うのか」をしっかりと考えましょう。例えば、ご主人のワークスペースと奥様の家事室、子どものスタディスペースを兼ねる、というように1つの部屋を複数で多目的に使う場合もあると思います。全てのパターンを書き出してみると、適切な位置や数が見えてきます。

 

【手順5】ライフステージの変化に対応可能かを考える

新しい家族が生まれたり、子どもの入学・卒業・独立、さらには親との同居など、人生には様々な変化が訪れます。こうしたライフステージの変化に対応できる間取りであれば、長期にわたって暮らしやすさを維持できます。可変性のある間取りやバリアフリーな間取りをあらかじめ意識することで、様々な変化にも対応できる家となります。

 

◆注文住宅の間取りでよくある失敗例と注意点

・家事動線が良くない

家事を行うキッチンや洗面浴室、ランドリー、物干しスペースなどが離れていると、家事の効率が下がるだけでなく、移動の負担が増えてしまいます。「1階で洗濯をして2階のバルコニーに干す」という方も多いですが、階段の行き来だけでも重労働。ちょっとしたストレスでも積み重なっていくと大きなストレスに変わっていくものです。家事スペースは1箇所にまとめて、できるだけ移動を少なく効率的に行えるようにするのがおすすめです。

 

・収納が不足または過剰、使いにくい

収納は多ければ多いほどいいと思われがちですが、収納で大切なのは数ではなく「使いやすさ」です。“必要な場所に必要なサイズの収納があるか”。また、収納する物によって、最適な棚の数や仕様、扉の種類なども異なります。

また、不必要な収納にスペースを取られて部屋が狭くなってしまうケースもあるので、あらかじめ「何をどのくらい収納するか」を明確にして収納計画を立てることが大切です。

 

・水まわりの位置が良くない

トイレや浴室などの水まわりの位置が良くないと、家の中を何度も行き来することになったり、音や振動が気になるなど、暮らしにくさを感じることがあります。

上下、左右でトイレと寝室が隣り合うような配置の場合は、間に収納を挟むことで音の問題を緩和できる可能性があります。

 

まとめ

注文住宅では自由に間取りを決められるからこそ、必要なポイントを意識しながらしっかりと順序立てて進めていくことが成功の鍵となります。それぞれのライフスタイルによっても暮らしやすさは変わるため、将来まで見据えた暮らしのイメージを明確にしておくと安心です。