家は建てるときのことだけでなく、“建てたあと”のことまでしっかり考えておくことが大切です。建ててからの定期点検やアフターメンテナンス、保証など、アフターサービスが充実しているかどうかも工務店選びには大切なポイントです。
この記事では、アフターサービスの重要性やアフターサービスが充実している工務店探しのポイントなどをご紹介します。
◆アフターサービスの重要性とは?
家を建てて5年後、10年後と経過すると、新築時の美観がずっと続いているなんていうことはまずありません。家は住み続ければ、必ず劣化します。ライフスタイルの変化もあります。
何もメンテナンスをしない状態で何年も過ごしていると、せっかく建てた住まいも、老朽化が進み重大なところに大きな傷みを生んでしまい、住み続けることが困難な状態になってしまいます。
そこで、どの部分がいつ頃メンテナンスの必要があり、どれくらいの費用が必要なのかということも考えて、長期的なメンテナンス計画を立てておかなければなりません。
住まいの急なトラブルにも慌てず適切に対処できる「建てた後の安心」のために、家を建てた工務店や設備メーカーのアフターサービスやメンテナンス体制が重要です。
家の基礎となる構造体、屋根や外壁、バルコニーなど、劣化が目につきやすい部分はもちろん、室内の壁や床材、給排水菅などの設備は定期的なお手入れや点検を実施して、必要があれば防蟻処理や塗装、張替え、補修などのメンテナンスを心掛けましょう。
住宅の高寿命化が進み、耐久性、耐震性も向上し、家のメンテナンスも昔と比較すれば格段に楽になりました。それでも長く住み続けるためには、日頃から家の状態をよくチェックして早めに対策を取ることが大切です。
◆新築住宅の基本的な保証制度
一般に新築で家を建てた後、注文住宅は基本構造部分(柱、梁といった住宅の構造体力上、重要な部分など)や、屋根や外壁などの雨水の侵入を防止する部分に対して、最低でも引渡しから10年間保証することが「瑕疵担保責任」という法律で義務付けられています。これは、ハウスメーカーでも地域工務店やビルダーでも同じです。
ただし、瑕疵担保責任は重大な欠陥など売主側が契約の内容に適合しない土地や建物を売った事実が発覚した場合など、最低限の賠償責任や契約解除の権利を示すもので、自然に起きる経年劣化などに対する補修や洗浄、交換が保証内でできるわけではありません。
そこで、各住宅会社はプラスαで独自の保証・点検などのアフターサービスを設けています。
◆アフターサービスが充実している会社の探し方
・アフターサービスが制度化されているか
まずは、モデルハウスや住宅会社の営業所で相談をした際に、担当者にアフターサービスについても聞いてみましょう。口頭での説明だけでなく、パンフレットや資料などでアフターメンテナンスの内容や定期的な訪問スケジュールなどがしっかり準備されているかが重要です。そのようなパンフレットや資料をしっかり準備している会社は、アフターメンテナンスにも力を入れている証拠です。アフターフォローをしてくれる期間が長ければ長いほど安心できます。メンテナンスについて尋ねる場合は、
・いつまで保証してくれるのか?
・保証の有償無償の項目
・メンテナンス延長制度
などをしっかり確認しましょう。
・メンテナンス性が良い材料を使っているか
メンテナンス性を良くするためには、新築時から耐久性の高い材料を使うことも重要です。材料によって老朽化に大きな差が生まれます。メンテナンス性のことまで考えた材料を選んでいる会社かどうかも確認したいポイントです。
・何かあったときにすぐに対応してくれるか
急なトラブルなど問題が発生したときに素早く対応してくれる会社かどうか。会社内にアフターサービス部門があるのか、下請け業者に依頼するのか、対応してくれる日時はどうなっているか、なども確認しておきたいポイントです。信頼のおけるメーカーに依頼すれば、アフターサービスに対しても期待できると言えるでしょう。
・リフォームやリノベーションにも対応しているか
ライフスタイルの変化によるリフォームやリノベーションも大切なメンテナンスです。家を建ててくれた会社が一番自分の家のことを理解してくれています。その会社にリフォームやリノベーションもお願いできると安心です。
検討している工務店がリフォーム工事を行っているかも確認しましょう。また、その際にはリフォームやリノベーションの範囲や内容も確認しておくと良いでしょう。
まとめ
住み始めてからの満足度の差は、アフターサービスの対応の良さもポイントとなります。充実したアフターサービス体制が整っている工務店は、品質に対して十分な自信があり、今後長期に渡って建物を守ってくれるという安心感があります。
工務店を選ぶ際は、工務店独自のアフターサービスをしっかり確認して、安心で満足度の高い住まいを手に入れましょう。