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屋上付きの注文住宅を建てるならこれに注意!メリット・デメリットや後悔しないポイントとは?

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屋上付きの家は、周囲からの視線を気にせずにバーベキューやプール、家庭菜園などを楽しむことができ、暮らしの幅が広がります。十分な庭をつくれない都心部では特に屋上をつくるかどうか迷う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、屋上付き注文住宅のメリットやデメリット、後悔しないためのポイントなどを解説します。

 

◆「屋上」とは

「屋上」は、建物の屋根にあたるところを平らにして、人が利用できるようにした場所です。
屋根の全面が屋上になっているスタイルや一部だけが屋上になっているスタイル、ペントハウス経由で屋上にアクセスするタイプなど、仕様はさまざまです。外階段から直接屋上につながるものもあります。
屋上そのものは容積率に参入されないため、屋根の全面を屋上にすることができますが、ペントハウスの位置や手すりの形状によっては高さに制限がかかる場合もあります。

◆屋上付き注文住宅のメリット

屋上がある家のメリットはどんな点でしょうか?活用方法とあわせてご紹介します。

◎プライベートな空間を楽しめる
日中は日当たりが良く、夜は星空を楽しめる家族専用の外部空間。家族や友人でのバーベキューやピクニック、小さなお子様がいる家庭は夏のプールや花火、ガーデニングや家庭菜園など、さまざまな目的で楽しめます。
周囲の視線を気にすることなく、プライベートな空間を満喫できます。

◎眺望が楽しめる
2階建てや3階建て住宅の屋上は、周辺の建物よりも高い位置にあり、眺望が楽しめるのが魅力です。朝日を浴びながら体を動かしたり、モーニングやブランチを楽しむのもいいですね。近くで花火大会があるならおうちの屋上が特等席になります。

◎洗濯物干しスペースとして利用できる
屋上は日当たりと風通しの良さに加えて、広々としたスペースを確保できます。広い庭が確保できない立地にもおすすめです。
洗濯物を干すスペースとしても最適で、大きな布団なども安心して干すことができます。天気が良い日は太陽光が十分に当たるため、洗濯物がスピーディーに乾き、雑菌・消毒効果も期待できます。なお、洗濯物を干すスペースとして利用する場合は、洗濯機から洗濯物を運ぶ動線、取り込んでからたたむ、しまうまでの動線にも配慮しましょう。

◆屋上付き注文住宅のデメリット

◎コストがかかる
注文住宅は好みや理想を反映しやすい一方で、こだわるほどにコストがかかります。
屋上を設ける場合、階段・柵の設置、防水、補強などの工事必要となり、100〜300万円程度の追加費用がかかるでしょう。
さらに、外気に触れる屋上は汚れやすくダメージを受けやすいため、日常的に排水溝の詰まりに気を付けるなど、こまめなメンテナンスが欠かせません。トラブルがあった場合は補修工事も必要で、維持費や修繕費といったメンテナンスコストもかかります。

◎雨水や溜まったり雨漏りのリスクがある
近年のゲリラ豪雨などでは短時間に大雨が降り、屋上の排水能力を超えてしまう恐れがあります。屋上は片勾配にして建物の片側に雨水を集めるとともに、排水溝も複数設けて、素早く雨水を下へ流すよう工夫しましょう。
また、落ち葉やホコリ、カビの除去などのこまめな掃除も大切です。特に屋根から地面に雨水を運ぶ樋(とい)が詰まっていると、雨や雪が降ったときに屋上がプールのようになり、雨漏りや建物劣化のリスクが高まります。排水溝にはストレーナーキャップを取り付けた上で、こまめな掃除が必要です。

◎屋根の機能が弱まる傾向がある
屋根は雨風をしのいだり、断熱・遮熱したりと私たちが快適な生活を送るために家を守っています。屋上のある屋根は、陸屋根(りくやね)と呼ばれる勾配が緩やかで水平に近い屋根になるのが一般的です。陸屋根は、よく見かける切妻屋根や寄棟屋根に比べて、家を守る機能が劣ります。
また、一般的な屋根と異なり、通気性が悪く太陽の熱が直に届くため、夏は暑く冬は断熱性が弱まり寒くなる傾向があります。

◆屋上付き注文住宅で後悔しないためのポイントや注意点

◎屋上への動線を工夫する
屋上の使用目的に合わせた動線の工夫が重要です。例えば、洗濯物干しスペースとして使う場合は、重い洗濯物を抱えて毎日階段を上り下りするのは重労働です。屋上の下の階に洗面浴室とランドリースペースを設置して、できるだけ家事動線をコンパクトにするのがおがおすすめです。
また、バーベキューをする場所として使う場合は、キッチンから寝室を通って屋上に行く動線だと道具を運ぶのが面倒になるかもしれません。キッチンからすぐに屋上にアクセスできる動線にすると良いでしょう。

◎大雨や雪の対策
屋上の弱点は雨漏りしやすい点です。大雨や降雪に備えて、防水工事を入念に行いましょう。また、経年劣化を防ぐために定期的なチェックや補修も必要です。

◎屋上付き注文住宅の実績が豊富な施工会社を選ぶ
屋上は積載荷重量が決まっています。屋上付きの家は、屋上に設置するものによっては建物に大きな荷重がかかるので、建物を頑丈につくらなければなりません。住宅の構造に理解が深く、屋上利用による荷重などを細かく計算できる実績が豊富な住宅会社に依頼することが大切です。あらかじめ、屋上に関する希望を伝え、細かな相談に応じてもらえるかを確認しましょう。
また、屋上の定期的なメンテナンスも行ってくれる会社を選ぶと安心です。

 

◆まとめ

今回は、屋上付き注文住宅のメリット・デメリットをご紹介しました。屋上は暮らしの楽しみが増える一方で、管理の手間やコストがかかります。
屋上をつくる際は、メリット・デメリットを踏まえて慎重に検討しましょう。