マイホームを建てるとき、見積もりが予算オーバーしてしまうことがあります。無理に値切ったり、満足度を下げたりせずにコストダウンするにはどうしたらよいのでしょうか。
今回は新築住宅の予算オーバーを防ぐための、コストダウンのコツを5つご紹介します。家づくりにお役立てください。
ポイント1:建物の形をシンプルにする
凹凸が多く複雑な形の建物は、コストがかさみがち。延べ床面積は大きくなり、使用する下地や仕上げ材が増えてしまいます。土台ひとつとっても、基礎工事の型枠や配筋が複雑な形になり、基礎業者の手間やコストがかかります。
新築住宅のコストダウンを図るには、建物の凹凸はなるべく減らすのがポイント。なるべく箱型に近い、シンプルな外観にしましょう。
建物の形をシンプルにすることは、建設費だけでなくメンテナンスのコストダウンにもつながります。10年、20年、30年……と住むうちに、どうしても外壁や屋根の補修や塗装などが必要になります。そのときシンプルな形の建物であれば、足場も組み立てやすく、工事期間も短くて済むでしょう。
ポイント2:間取りをシンプルにする
間取りが複雑になり、部屋数が増えると、それだけ間仕切り壁やドアが多くなります。
間仕切りが増えるということは、壁自体をつくるだけでなく壁紙を貼って仕上げる費用もかかるということです。細かく間仕切りするよりも、大きな部屋に家族が集まるような間取りのほうが、コストダウンにつながるでしょう。
また子供部屋などは大きな部屋をひとつ作っておき、必要に応じてあとからリフォームで壁を増やして仕切るのもおすすめ。必要なときにパーテーションやロールカーテン、可動式の収納などで仕切る方法もあります。
ポイント3:設備のグレードを見直す
システムキッチンやシステムバス、トイレ、洗面所などの水回り設備は、一つひとつが高価。各メーカーからたくさんの商品がでており、グレードを下げることでコストダウンにつながります。
また設備のメーカーを指定せずに、その住宅会社で最もコストパフォーマンスがよいメーカーを選ぶのもおすすめ。特別に選びたいメーカーがなければ、性能のいい商品がお手頃価格で手に入ることがあります。
そして水回り設備は、オプション機能が増えれば増えるほど値段が高くなるもの。ショールームへ行くとさまざまな機能をつけたくなりますが、「本当に必要な機能なのか?」をよく考えて選びましょう。
ポイント4:仕上げ材のグレードを見直す
同じく壁紙や床材も、何を使うかによって値段が大きく変わってきます。シンプルな量産品や、その住宅会社でコストパフォーマンスがよい仕上げ材を選ぶことで、コストダウンにつながるでしょう。
例えば壁紙はこだわりたくなりますが、家全体で考えるとかなりの面積を占めるもの。量産品を使うことで、トータルでかなりのコストダウンができるでしょう。
全体的にシンプルな壁紙を使いつつ、アクセントとしてカラーや柄物のクロス、タイルなどを部分的に取り入れるのもおすすめです。あまりコストをかけずに、ぐっとおしゃれ度が増しますよ。
ポイント5:余計な費用のかからない土地を選ぶ
新築住宅を建てるときは、余計なコストのかからない土地を探すことも大切です。
家を建てるエリアによっては、高低差の多い傾斜地ばかりということもあります。しかし高低差が多い土地は、それだけ造成工事に手間も費用もかかるもの。なるべく造成工事のコストがかからない土地を探すことで、予算オーバーしにくくなるでしょう。
また前面道路が狭すぎる土地も要注意。工事車両を停めるのが難しかったり、職人さんの作業スペースがとりにくかったりすることがあるからです。土地探しは不動産会社だけでなく、住宅会社にもアドバイスをもらいながら進めましょう。
新築住宅は予算にメリハリをつけるのがコツ!
水回り設備のグレードを下げて、仕上げ材を見直し……とすべてコストダウン前提に考えると、マイホームの満足度が下がってしまうことがあります。
満足度を高めつつコストダウンするには、予算にメリハリをつけることが大切です。例えば「キッチンはこだわって、子供部屋の内装はシンプルに」など、ご家族で優先したい部分を決めてメリハリをつけましょう。
予算にメリハリをつけられるのは、注文住宅ならでは。住宅会社の担当者にアドバイスをもらいながら、予算内で素敵な家をつくりあげてくださいね。