ローコスト住宅なら、通常の注文住宅と比べて価格を抑えてマイホームを建てることができます。ただ、「ローコストな住宅」と聞くと安全性や性能を疑ってしまいますよね。
この記事では、工務店でローコスト住宅を建てる際のチェックポイントや後悔しない方法をご紹介します。
◆ローコスト住宅とは
ローコスト住宅とは建築費用が安い住宅のことを言います。厳密な定義はないものの、一般的には1,000万円台~建てられる住宅のことを指すことが多いです。
ローコスト住宅は、広さや間取りなどが決まっている規格住宅に主力にしていることが多く、規格住宅をメインにすることで、使う材料があらかじめわかるため大量に一括仕入れすることが可能になり、さまざまなコストを下げることが可能になります。大量に購入することでグレードの高いものを安く仕入れることもできます。
また、施工が簡単に行えるオリジナルのアイテムなどによって職人の手間を減らし、人件費のコストダウンを図っていることも。木材や設備などの材料は、同じものを一度にたくさん仕入れると安くなります。
◆チェックポイント①標準仕様の内容
ローコスト住宅は、ハウスメーカーと比べると建築費用が抑えられているので、標準で採用されている住宅設備や床材、屋根材のグレードが低いイメージがある方も多いかもしれません。
しかし、実際は大手ハウスメーカーに引けを取らない住宅設備が標準仕様となっていることが多く、オプション費用を払えば、よりグレードの高いものを選べます。
オプションはつければつけるほど建築費用が高くなってしまうので、注意が必要です。希望する設備や仕様が決まっているのであれば、それが標準仕様に含まれている工務店を選べば簡単です。仮にオプションになってしまう場合でも、なるべく安く抑えられる、もしくは標準仕様でも妥協できるローコスト住宅を選ぶといいでしょう。
◆チェックポイント②予算内で建てられるか
家づくりにおいては、まず資金計画を立てることが重要です。人生の節目となる出産、住宅購入などを考慮して人生設計を立てるライフプランニングから考えることがおすすめです。子どもの入学や卒業、習い事などの教育資金、車を購入するタイミング、家族旅行、老後の資金まで、話し合ってみるといいでしょう。
生涯で必要となる出費をある程度計算したら、ローコスト住宅にかけられる予算が見えてきます。
ローコスト住宅といっても、ミドルコストに近いハウスメーカーもあれば、1,000万円以下で建てられる超ローコスト住宅メーカーもあります。ただし、オプションや付帯工事がかかることが多く、実際は広告に掲載されている金額よりも高いことがあるので注意が必要です。
◆チェックポイント③間取りやデザイン
依頼する住宅会社によっては、設計の自由度が低く、間取りや広さを確保できないケースもあります。また、ローコスト住宅の場合、デザインもシンプルなものになりがちです。
- 建築費1,000万円以下の住宅の場合
間取りや仕様が決まっている規格住宅のケースも多く、思っていた間取りや広さを確保できないことがあります。
- 建築費用が1,000万円台の住宅の場合
設備やデザインなどのグレードを抑えたうえで、プランの自由度が高い注文住宅を建てられることがあります。ただし、一般的な注文住宅と比べ、ある程度パターン化することでコストを抑えているケースが多いため、間取りにこだわりがある場合は優先順位を決めておく必要があります。
◆チェックポイント④アフターサービスや保証内容
家は建ててからがスタートです。どんなにデザインや設備が気に入っていても住んでから不備やトラブルが頻発していては台無しです。だからこそ、アフターサービスや保証内容は重要です。
保証の年数や保証内容、定期点検やメンテナンスの有無など、細かく確認をしておきましょう。使用する素材や設備の種類によっては、メンテナンスの手間やコストを大幅に抑えられるものもあります。事前に確認しておくと安心です。
なお、ローコストハウスメーカーは初期費用が抑えられる分、無償の保証期間が「瑕疵担保責任保証」の10年までで、それ以降は延長できないこともあります。住み始めてからの費用も踏まえて資金計画を立てることをおすすめします。
◆チェックポイント⑤過去の実績
住宅会社によって得意分野が異なります。希望するデザインや性能に関してそれを実現するスキルが備わっていない会社なら、思っていたような家にならなかったり、良いサービスを受けられない可能性があります。
ホームページを見れば、その会社の得意分野を知ることができます。過去の施工事例から実績やデザインを確認しましょう。また、ホームページには設立年数や着工棟数も掲載されているので、確認することで1つの安心材料になります。
実際にどんな家を建ててきたのかを参考に、いくつかの会社を比較してみましょう。また、信頼度については、口コミも参考になります。
ある程度、依頼したい会社を絞れたらモデルハウスや完成見学会に参加して、実際の住まいを体感してみることをおすすめします。
◆ローコスト住宅で後悔しないために
実際に家を建てるためには本体工事費以外にも、アスファルト舗装などの外構工事、電気・排水・換気設備工事などの付帯工事費、住宅ローン手数料や登記費用などの諸経費も必要です。
提示されている価格の内訳と金額、実際は総額でいくらになるかを必ず確認しましょう。
数多くあるローコスト住宅メーカーの中から、自分に合ったメーカーを選ぶためには、適切な情報収集と情報の取捨選択が大切です。
自分たちの希望を叶えてくれる信頼できる住宅会社を選びたいですね。