コーヒーや紅茶を片手に、ほっと一息つけるカフェのようなおうち。
注文住宅を建てるならそんな家にしたいと憧れている方も多いかもしれません。しかしどこをどうすれば「カフェ風の家」になるのか、いまいちイメージがつかないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回はカフェ風の家づくりをするための、間取りや内装、インテリアなどのポイントをお伝えします。
ポイント1:カフェ風のキッチンをつくる
カフェ風の家でいちばんのポイントになるのがキッチンです。
カフェ風のキッチンをつくるには「対面型キッチン+カウンター」のレイアウトがおすすめ。カウンターで朝食をとって朝カフェのような雰囲気を味わったり、対面で来客にコーヒーを出しておもてなしをしたりできます。
カウンター付き対面キッチンには、主に2種類あります。それぞれメリットとデメリットがあるので、ライフスタイルに合わせて選びましょう。
フルフラットキッチン |
腰壁付きカウンターキッチン |
調理台がフラットな対面キッチン。アイランド型やペニンシュラ型。 メリット ・開放的でおしゃれなLDKになる ・リビング側からの作業もしやすい デメリット ・リビング側に油や水が飛び散りやすい ・リビングからキッチンが丸見えになる |
腰までの高さの壁があって、手元を隠せる対面キッチン。 メリット ・リビング側への油や水はねが防げる ・キッチンの散らかりが気になりにくい デメリット ・フルフラットよりも圧迫感がある ・リビング側からの作業はできない |
カウンターの上はオープンにして照明を設置するか、オープン戸棚をつけると視界を遮ることがありません。キッチン背面には棚をつくり、エスプレッソマシンやカップなどを飾るとよりカフェのような雰囲気がでてきますよ。
ポイント2:床材は木のぬくもり感あるフローリングを
カフェ風の家をイメージされているなら、内装は「木の素材感」をベースにするのがおすすめです。つるっとした複合フローリングよりも、無垢材のほうが木材本来の風合いを楽しめます。
しかし無垢材だとコストが高かったり、傷がつきやすさが気になったりすることも。その場合は複合フローリングのなかでも、表面に薄くスライスした無垢材が貼られた「挽き板フローリング・突き板フローリング」を選ぶとよいでしょう。目に見える部分、肌に触れる部分は無垢材なので、コストを抑えながら木の素材感を味わえます。
またフローリングと一口にいっても、黄みがかった色・赤みがかった色・濃いブラウン・薄いベージュと色合いはさまざま。インテリアに合わせてお好みのフローリングを選んでみてください。
ポイント3:リビングの壁材をクロスから漆喰へ
リビングの壁材は白いクロスをメインとして、お好みのカラークロスをアクセントとして入れるのが「住宅」としてはスタンダード。しかしもっとカフェっぽい雰囲気を高めたいなら、漆喰の塗り壁も検討してみるといいかもしれません。
漆喰とはサンゴ礁ルーツの自然素材に、つなぎや水を混ぜた材料。左官職人さんが壁に塗りつけて仕上げます。塗り方によってさまざまな模様をつけられて、インテリアがぐんと格上げできる壁材です。
漆喰は調湿効果があり、湿気の多い日本の気候風土との相性も抜群。ビニールクロスに比べて劣化しにくく、汚れは消しゴムでこすったりサンドペーパーで削ったりしながら長く使うことができます。
一般的なビニールクロス |
漆喰の塗り壁 |
・手頃な価格 ・約10年ごとに張り替えが必要 ・カラーや柄のバリエーションが豊富 ・静電気でホコリや汚れが付着しやすい ・結露やカビが発生しやすい |
・初期費用は高め ・メンテナンスコストがあまりかからない ・特別感のある仕上がり ・ホコリや汚れが付着しにくい ・調湿効果があり結露やカビを抑制する |
ほかにもカフェ風インテリアの壁材としては、レンガ風やタイル張りなどもおすすめです。予算的に本物のレンガやタイルが厳しいようなら、風合いを似せた壁紙も検討されるとよいでしょう。
ポイント4:ダウンライトをペンダントライトに変える
シンプルなおうちでよく使われる照明は、天井に埋め込むタイプのダウンライトや、円盤のようなシーリングライトなど。すっきりとした見た目で、味気なさを感じることもあります。
カフェ風のおうちにおすすめの照明は、天井から吊り下げるタイプのペンダントライトです。照明器具じたいのデザインもステキで、インテリアのアクセントとして使えますよ。
ペンダントライトを吊り下げる場所としては、キッチンカウンターやダイニングテーブルの上が最適です。ナチュラルなガラスシェードやクールなスチールシェードなど、シェードのデザインによっても雰囲気は変わります。
ポイント5:アンティーク風の家具を取り入れる
せっかく間取りや内装にこだわったなら、家具もカフェ風にこだわってみましょう。
家具選びのポイントは、ほどよいアンティーク感です。ダイニングテーブルや食器棚など、ピカピカの新しい質感よりは、アンティークの雰囲気があったほうがほっこりと心安らぐ部屋づくりができます。
ナチュラルなカフェには木材やファブリックを。少し無骨なヴィンテージ風カフェには、金属や革、デニムなどの素材がよく合います。
またカフェは「リラックス」もテーマになるので、ソファなどのくつろげるアイテムを取り入れるのもよいでしょう。
ポイント6:カフェの雰囲気を演出する小物や観葉植物
カフェのような雰囲気を出すには、殺風景はNG。カフェ風の小物をかざって、雰囲気をアップさせましょう。
おしゃれなカフェでよく見かけるのが、メニューなどが書かれた黒板。おうちでも黒板を取り入れてドリンクメニューやメッセージを書くと、カフェのような雰囲気になります。お子様のお絵かきスペースや伝言メモに使うのもいいですよね。
どんなカフェ風のスタイルにも合うのが観葉植物。植物のお世話が難しければ、フェイクフラワーやドライフラワー、土不要のエアプランツなどでもグリーンを楽しめます。
植木鉢を床置きするほか、ダクトレールに専用フックを使って植物を吊したり、カウンター上のオープン棚に植物を置いたりと、高低差を意識して立体的にレイアウトするとより魅力的な空間になるでしょう。
カフェ風の家づくりでおうちカフェを楽しもう
シンプルな内装にシンプルな家具だと、どうしても「カフェ」よりも「住宅」のイメージが強くなります。内装や家具をシンプルにしたいなら、照明を変えたりアロマで香りをプラスしたりと非日常感を演出するだけでも、カフェ風のインテリアに近づきますよ。
ぜひ今回お伝えしたポイントを参考にしながら、おうちカフェをのんびりと楽しめる空間づくりをしてみてくださいね。