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平屋をローコストで建てるポイントと注意点

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ワンフロアでシンプルな暮らしができる平屋に人気が集まっています。平屋は2階建てよりも坪単価が割高になる傾向にあり、予算に不安を感じる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、できるだけ建築コストを抑えながら平屋を実現するポイントと注意点を解説します。

 

◆平屋をローコストで建てる際のポイント

平屋は、一般的な2階建て住宅よりも建築コストは割高になります。その理由は、平屋の方が基礎や屋根の面積が広くなるためです。工務店やハウスメーカーに関係なく、同じ大きさの家なら坪単価で1割程度アップすると考えておくとよいでしょう。

 

平屋をローコストで建てる際は4つのポイントがあります。

 

【ポイント1】ローコストの平屋が得意な住宅会社を選ぶ

ローコストの平屋が得意で実績が豊富な会社に、細かい希望や予算について相談してみましょう。数社に見積もりを出してもらい、比較してみるのもよいでしょう。

ただし、コストだけで選ぶのではなく、得意なデザインや性能も確認して、自分たちの希望を実現してくれる会社かどうかを総合的に判断することがポイントです。

 

【ポイント2】標準仕様を確認する

依頼する住宅会社を選ぶ際は、「標準仕様で家へのこだわりを実現できるか」を確認しましょう。

住宅会社によって標準仕様は異なります。特に、ローコストをうたっている住宅会社は、標準仕様に必要なものが含まれていない場合やオプションの費用が高い傾向にあるので注意が必要です。

標準仕様の範囲は必ず確認して、標準仕様の中で理想的な平屋を建てられるかどうかを見極めましょう。

 

【ポイント3】必要以上に面積を大きくしない

例えば、廊下を省く、暮らしに合わせて間取りを変えられるように可変性を持たせる、水まわりを1箇所にまとめるなど、間取りの工夫によって建築コストを抑えることもできます。家の面積が小さくなるほどに、土地代や工事費も抑えられます。

必要な広さはご家族ごとに異なりますので、間取りを考える際は今一度、自分たちにはどのくらいの広さが必要かを考えてみましょう。

 

【ポイント4】総費用で考える

家づくりの費用を比較する際は「坪単価」がよく用いられますが、実際には坪単価ではなく総費用で考える必要があります。そもそも坪単価とは、家の建築費用のみを用いて1坪あたりの単価を計算したものであり、建物の工法や構造、仕様、間取りなど、さまざまな要素で変わってきます。

土地選びから建物の建築費用、諸費用などを含め、家づくり全体の予算とのバランス、将来的な暮らし方などを考慮したプランニングが大切です。

 

◆プランニングの工夫で建築コストを抑える方法

ここでは、平屋をプランニングする際に建築コストを抑える方法には、主に下記の5つがあります。

 

【1】建物の形をシンプルにする

長方形や正方形といったシンプルな箱型にすることで、建築コストを抑えることができます。また、屋根は勾配が大きいものほど、屋根面積や壁面積が大きくなるため、屋根の高さを抑えることも、建築コストの削減につながります。

 

間取りと外観は相互に影響を受けるため、できるだけ凹凸が少ない間取りにすると、外観がシンプルになりコストを抑えられます。凹凸があると、その分、工事での手間がかかり、シンプルな箱型に比べて壁面積や屋根面積が増えやすく、材料費もかかります。

外観を意識しながら間取りをプランニングすることをおすすめします。

 

【2】無駄な空間を作らない

建築コストを抑えるためには、無駄な部屋や廊下を省くことで坪数を抑えることが効果的です。例えば、客間としての和室や書斎、家事室が自分たちの暮らしに本当に必要か、必要と判断した場合も必要な広さは検討の余地があるかもしれません。

また、玄関からLDK、LDKから各居室の間の廊下を省くことで延床面積が減り、建築コストを減らせます。

 

【3】設備は標準グレードから選ぶ

キッチンや洗面台、トイレ、浴室といった設備は、ついついグレードの高いものに目が行きがちです。グレードの高い設備は当然ながら価格も標準的なものより高くなります。

住宅設備は、極端に高いものを選ばないことも費用を抑えるために効果的です。

 

【4】収納は必要な場所に必要な分だけ設置する

「収納はできるだけたくさんほしい」とお考えの方も少なくないでしょう。ただ、収納があればあるほど建築コストはかさみます。
例えば、各居室にクローゼットを作るのではなく、家族共有で使えるファミリークローゼットを1つだけつくったり、実際のモノの量に合わせて収納のサイズを決めるといった工夫をしましょう。収納の棚や扉を省くことも有効です。収納は目的に合わせて必要な分だけつくりましょう。

 

【5】窓や建具を減らす

窓や建具は多ければ多いほど、建築コストは高くなります。日当たりや風通しはしっかり確保しつつ、必要以上に窓や建具を設けないように工夫するとよいでしょう。

 

 

◆ローコストの平屋を建てる際の注意点

家づくりでは、建築コストを抑えることだけに意識が向きがちですが、家を良い状態で維持するためには定期的なメンテナンスが不可欠です。

外壁や屋根の補修・修繕、フローリングやクロスの張り替え、設備交換と、さまざまな費用がかかります。建築コストを抑えるために安価な材料を使ったばかりに、こうしたメンテナンスのコストが高くなってしまう可能性もあります。将来のメンテナンス費用までしっかり考えておくことが重要です。

 

◆まとめ

平屋をローコストで建てる際は、性能やメンテナンスについても考慮しながらトータルバランスの良い家づくりを目指しましょう。