家に訪れる人や近所の人たちが、その家に対する第一印象を決めるのが外観です。外観はまさに「家の顔」。そこに住む家族が帰宅したときに最初に目にする場所でもあります。
“おしゃれな家”という印象を与えたいなら、外観デザインはこだわりたいところです。
この記事では、人と差がつくおしゃれな外観のポイントを解説します。
◆外観の決め方
外観は3つのポイントを押さえながら決めていきます。
◎家のコンセプトを決める
まずは、注文住宅の外観コンセプトを決めましょう。シンプル系、ナチュラル系、和モダン系など大まかで良いので方向性を出します。SNSや住宅雑誌などから外観の関するイメージを集めておくと進めやすくなります。
また、街並みとの調和も大切です。周囲の住宅や環境とよく馴染むデザインにすれば、新天地での生活もスムーズにはじめられます。
◎家の形を決める
次に家の形を考えます。家の形は「長く住んでも飽きがこない家」を考えて決めていくと良いでしょう。内装は後からリフォームやリノベーションで変えられますが、家の形は変えにくいからです。
SNSなどを活用して好みの形の外観を集めたり、実際に住宅地を見て回ることで、自分が建てたい外観の形が分かります。絞り込んだらその家のどこが好きなのかを考えてみましょう。
一般的には特徴的な形ほどコストがかかります。長く愛着が湧く家にするためにも、シンプルな形がおすすめです。
また、屋根の形、窓の配置、外壁材の使い分けなど、実際に取り入れたい部分は何かまで考えておくと打ち合わせがスムーズに進みます。
◎メインカラーを決める
家のコンセプトや形を絞り込んだら、メインカラーを何色にするかを決めます。広い面積を占める外観のカラーは、家のイメージに直結します。
清潔感があり爽やかな印象の外観なら白やベージュ、スタイリッシュな印象で汚れにくい外観なら黒やグレーがおすすめです。外観の色は多くても2色までにするとバランスを保ちやすく、すっきりとした印象になります。
◆外観をおしゃれにする5つのポイント
【ポイント1】外壁の素材
ガルバリウム鋼板やサイディング、塗り壁、ウッド調など、外観の素材によって印象は大きく変わります。個性的な色やテクスチャの素材は、それだけで存在感がありますので、大きな面で使うとそれが建物の印象を決めます。
部分的に違う素材を取り入れてアクセントとして楽しむのもおしゃれです。
【ポイント2】屋根の形
屋根の形や傾斜の角度によっても家の印象は大きく変わります。屋根の形は、建てたい家のスタイルによってある程度決まってきます。
「切妻屋根」
左右の屋根の傾斜と角度、長さが同じで、正面から見たときに二等辺三角形に見えます。和洋どちらにも合う最も一般的な屋根の形です。
「招き屋根」
切妻屋根の頂点を上下にずらして段違いにして、左右の屋根の傾斜角度や長さを変えて変化をつけた屋根。ロフトスペースを作りやすい形です。
「片流れ屋根」
一方向だけに勾配をつけた近年人気が高まっている屋根です。シンプルでシャープな印象で、シンプルモダンな家によく用いられています。コストを抑えられるというメリットもあります。
「陸屋根」
傾斜のないフラットな形状で、RC構造や鉄骨造などのキューブ型のシンプルな家の場合によく用いられています。ルーフバルコニーがとして屋上を利用できるのが魅力です。
「寄棟屋根」
4方向に傾斜のついた4面の屋根を組み合わせた屋根です。横から見ると台形に見えることから、どっしりと落ち着いた印象の外観となります。
【ポイント3】外構・エクステリア
外構やエクステリアは、その家に住む人のこだわりやセンスを存分に見せられる点が魅力です。例えば、美しい植栽やアプローチ、樹木の下のライトアップ、ビルトインガレージといったハイセンスな空間をつくることで、来た人を魅了できます。
【ポイント4】窓の形と位置
窓の形や位置は、外観デザインを大きく左右します。おしゃれさを追求したい場合は、窓を小さく少なくしたり、窓の種類や形、高さなどのこだわる必要があります。
見た目のデザインだけでなく、日当たりや風通し、人通りといったことにも考慮して、デザインと機能性のバランスを取りながら配置を決めていくことが大切です。
【ポイント5】照明計画
忘れがちなのが建物全体の外観を彩る照明計画です。夜景に浮かび上がる家を幻想的に演出してくれます。表情のある素材の陰影を楽しむライトアップをしたり、こだわりの素材を使った一面に間接照明をつけて浮かび上がらせたりと、帰宅するのが楽しみになる演出を施したいですね。
まとめ
暑い日差しや風雨にさらされる屋根や外壁は、時間が経つほどに劣化していくため、数年ごとのメンテナンスが欠かせません。植栽やエクステリアも同様に定期的なお手入れが必要です。
外観を決める際は、こうしたメンテナンス性まで考慮して選ぶことをおすすめします。