注文住宅を建てるとき、大切なのが住宅会社選びです。間取りや内装の好みで選ぶ方も多いと思いますが、忘れずに確認したいのが「安心して家づくりを任せられる会社なのか?」という点です。
住宅会社によって、工事の管理・検査体制は異なります。いくらモデルハウスのインテリアが好みでも、建築中にミスやトラブルがあれば良い家は建ちません。なかには住宅会社選びを間違ったせいで、希望どおりの家が建たなかったり、手抜き工事や工事遅延などのトラブルにつながったりするケースもあります。
今回は安心して家づくりができる住宅会社を選ぶために大切な4つのポイントについてお話ししたいと思います。
ポイント1:充実した打ち合わせ
満足度の高い家を建てるには、まずは設計図書ができるまでの打ち合わせが重要です。打ち合わせがいい加減だったり説明不足があったりすると、その内容をもとに図面が出来上がってしまいます。
建築中・完成後に図面のミスや間違いが発覚すると、追加工事が必要になることも。そのため家づくりの打ち合わせでは、お客様の要望を十分にヒアリングして図面に反映していくことが大切です。
また「お客様から言われたことだけ」を聞いているのでは足りません。さらにもう一歩踏み込んだ提案ができる住宅会社は、ミスのない打ち合わせができるでしょう。
住宅会社によっては、大したヒアリングをせずに「こんな図面はどうですか?」などと強引に話を進めようとする会社もあります。契約を急かしてくる会社よりも、しっかりヒアリングをしてくれる会社に依頼したほうが安心です。
ポイント2:しっかりとした工程管理
工事がはじまってから重要になるのが「工程管理」です。現場監督は工事が効率よくスムーズに進むように、着工から完成までの工程表を作成します。決められた工期までに家が完成するよう、どの作業をどのタイミングで行うのか、いつ資材を搬入するのか…と全体を見ながらスケジュールを組み立てます。
工事現場では進捗が遅れてしまったり、人員不足が起きたりと、予期せぬ問題が発生することもあります。工事が大幅に遅延すると、予定通りに引き渡しが行えず仮住まい期間が長引いたり、急いで工事しようとして手抜きにつながったりしかねません。
工程表どおりに作業が進まないのはよくあることですが、トラブルが起きたときに適切に対処してズレを最小限に抑えることが求められます。
ポイント3:こまやかな自社検査
家を建てる際には、建築基準法に基づく中間検査・完了検査が必ず行われます。それにプラスして会社ごとに「自社検査」の規定があって、各工程で工事内容を確認・手直しします。
たとえば次のような検査が行われていると安心です。各項目につきそれぞれ数十項目の明細が用意されており、細かくチェックされます。
①基礎立ち上がり型枠施工・アンカーボルト施工検査
②壁・天井吹付断熱施工完了検査
③外装工事完了足場解体前の検査
④内部造作ボード等施工完了検査
⑤社内竣工検査
自社検査には法的な義務がなく、どこまでチェックするかは住宅会社によって差が出る部分です。
自社検査の内容が不十分だと、ミスや品質のばらつきを指摘されないまま、工事が進んでいってしまうことに。ミスの発覚が遅れれば遅れるほど、手直しが後手後手になり品質が下がってしまう恐れがあります。社内のチェック体制がきちんと整っている会社を選びましょう。
ポイント4:第三者検査も入るとより安心
第三者検査とは、家を建てる住宅会社と直接関係ない、検査専門会社などに行ってもらう検査です。さらに安心感を求めるなら、社内の検査だけでなく、第三者検査も入れている会社を選ぶとよいでしょう。
第三者検査を行うメリットは、住宅会社の都合に左右されることがなく、純粋な第三者目線で工事のチェックが行われるということ。施主側の利益を優先して、公平に工事の内容を確認してもらえます。
第三者検査を依頼すると、別途費用がかかることも。ただし住宅会社によっては、標準で第三者検査をつけている会社もあります。
まとめ
安心の家づくりができる住宅会社のポイントは次の4つです。
1.充実した打ち合わせ
2.しっかりとした工程管理
3.こまやかな自社検査
4.第三者検査も入るとより安心
住宅会社選びに不安を感じたら、工程管理や検査体制についても尋ねてみましょう。理想的なのは最初のヒアリングに不安がなく、工程管理をしっかりと行っていて、自社検査だけでなく第三者検査も入れている会社です。家づくりには大きなお金がかかるので、余計なトラブルは避けたいもの。ぜひ安心して建てられる会社を選んでくださいね。