家づくり

平屋の注文住宅を建てたい!価格相場や費用を抑えるポイントを紹介

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平屋を建てたいと思っていても、どのくらいの予算が必要なのか心配という方も多いでしょう。平屋の建築費は単に家の広さだけではなく、どのような間取りにするか、どのような建材・設備にするかでも大きく異なります。

この記事では、平屋の注文住宅を建てる場合の価格相場や費用を抑えるポイントをご紹介します。

 

 

◆平屋の価格相場

平屋の平均価格は地域や建築会社、使用する材料、設計などにより大きく変動します。一般的には、土地費用を除いた建築費用だけで見ると、1000万円から3000万円程度が目安とされています。

 

同じ延床面積で比較した場合、2階建てよりも平屋のほうが、基礎や屋根の面積が大きくなるため、平屋の方が建物の価格が高くなる傾向にあります。

また、建物に加えて土地も購入する場合は、平屋の方が広い土地が必要になるため、土地の購入費用を合わせると、2階建てよりも平屋のほうがトータルコストはかかることになるでしょう。

 

ただし、家自体の価格を左右する要素は広さだけではありません。延床面積によって価格が変わるというのはもちろんですが、設計プランや、建材費・設備費がどの程度かかるのかなどによっても建物の価格は変わります。

多くのメーカーでは、リーズナブルなプランから、ハイグレードなものまで、価格帯の異なるプランを用意していますし、オプションで設備を追加したり、グレードを変更することができます。

一方で、メンテナンスについては、2階建ての場合のように、大きな足場を組んで作業をする必要がない分、費用を抑えることができます。

そのため、“建物価格が2階建てよりも高い=割高”かというと、一概にそうとは言い切れません。

 

 

価格を左右するポイント

平屋の価格を左右するポイントは主に5つあります。

 

建物の形

建物はシンプルな箱型にするとコストが抑えられますが、凹凸があると工事の手間がかかりコストが上がります。平屋には正方形、I字型、ロの字型、L字型、コの字型といった間取りがありますが、このうちコストを抑えられるのが正方形とI字型です。それ以外は凸凹が多いため、建築費が高くなる傾向にあります。

 

屋根の形

平屋は屋根面積が大きいのが特徴のひとつで、2階建てと同じ延べ床面積なら平屋の屋根面積は40%ほど多くなるといわれています。そのうえ、屋根の勾配がきつくなれば必要な面積は増えます。また、屋根の形は「片流れ屋根」が最も勾配が小さく、コストを抑えられます。

 

敷地面積

敷地面積は、平屋の建築費用を高くしてしまうポイントの1つです。2階建てと同程度の居住スペースを平屋で確保しようとすると、どうしても広い敷地面積が必要になりますが、間取りやプラン次第で必要な敷地面積を抑えられます。

敷地面積が狭くなるとそれだけ必要な屋根や基礎の面積も減らせるため、建築費用削減につながるのです。

 

廊下を減らす

独立の廊下スペースを作らず各部屋を配置すると、廊下分の床面積を削減できるうえ、壁の量と建具の数が少なく済むためコストダウンにつながります。たとえば、玄関からリビングに入り、リビングから各部屋に直接つながる間取りは、コストが抑えられるうえに動線を短くすることが可能です。

結果的に、家族のコミュニケーションが取りやすくなるといったメリットも生まれます。ただし、生活音や匂いが各部屋からもれやすく、プライベートが確保しづらいといったデメリットもあるため、間取り決めにはその点も注意しましょう。

 

⑤建材や設備のグレードを抑える

建築の費用は採用する建材や設備グレードによっても大きく変わります。建材や設備のグレードをリーズナブルなものにすることで予算を抑えることが可能です。

また、各工務店・各ハウスメーカーの「標準仕様」を比較してみるのもおすすめです。標準仕様でグレードの高いものが採用されていれば、トータル的に見るとお得な場合もあります。

標準仕様の選択肢が多い工務店やハウスメーカーを選ぶと、グレードを上げなくても満足度の高い設備を選べる可能性が高くなります。

 

 

平屋を建てるときの注意点

 

建築する土地が準備できるか

2階建てと比較すると、建築に広い敷地が必要です。しかも、建ぺい率に合わせて建てなければならないため、「土地全体を使って家をつくる」ことは不可能です。

 

プライバシーに配慮できるか

生活動線を考えた間取りにすることと同時に、プライバシーにも配慮した間取りにしなければなりません。家族間のプライバシーを守ることはもちろんですが、建物の外からの視線、防犯面での配慮も検討してください。

 

日当たり、風通しに問題ないか

 

平屋は2階建てよりも日当たり、風通しが悪くなる可能性が高くなります。カビの原因にもなりますので、これらの点も考慮しながら間取りを考える必要があります。

 

◎ハザードマップを確認する

平屋は水害に弱いというデメリットがあります。建築予定の場所のハザードマップを確認し、水害リスクが高くないか確認しておきましょう。

 

 

平屋は2階建てに比べて価格が高くなる傾向にありますが、ここでご紹介したように工夫次第でトータルコストを調整するという選択肢もあります。

先々の生活まで考慮して、ご家族のライフスタイルに合ったものを選びましょう。